アスペルガー症候群に代表される発達障害の成人患者が増加しています。アスペルガー症候群とは、自閉症と同じ生まれつきの脳機能障害ですが、知能指数が高く、学校などでは規則から大きくはみ出さない限り、周囲の人たちに気付かれないケースが多いために見過ごされてしまうことが多いのが特徴です。しかし社会人として世の中にデビューすれば、空気が読めない、自分の興味があることを相手の反応に無関係に話し続けるなど、他人の気持ちが理解できないといった社会性の障害や、特定のことに対して深い知識を持つがそれ以外には興味がない等のこだわりの強さが挙げられ、社会から孤立していきます。権利は主張しますが、義務が全く理解できません!幼少期に友だちと遊ぶより1人遊びが多かったか、協調運動やリズム運動は不得意で、親戚付き合いが出来ない等の特徴の他に遺伝的要因が指摘されており、両親や兄弟などの家族歴を尋ねることも重要です。昭和大学附属烏山病院・加藤進昌先生が日本の臨床における第一人者です。